マテリアルを選ぶ時間。色や質感、その名前まで

インテリアデザインの過程には、
マテリアルを選ぶ時間があります。

床、壁、カウンター、ファブリック、金物。

カタログやサンプルを見ながら、
色や質感、素材同士の組み合わせを考えていく時間です。

機能性やメンテナンス性、空間とのバランスなど、
実際の暮らしを考えながら選んでいきます。

その過程の中で、私が楽しんでいることがあります。

それは、日光などの光を当てた時に見える表情と、
それぞれの商品が持つ名前です。



光の中で見ると、また違って見える

最近、インテリア商材を扱うメーカーのショールームでいくつかのサンプルを見ていました。
こちらはフィオレストーンという天然水晶を主成分とした高級人造石です。
主にカウンタートップに使われます。

それぞれの側面に名前が貼られていますが、
左上から「ローズティ」「シュガーロック」「ホワイトクレイ」「クランベリーソルト」

その中で気になった商品が、
「ローズティ」です。

グレーとベージュが混ざったような色味に、
細かな石の粒が入った表情。

光が当たったときや、見る角度によっても
少し印象が変わります。
こういうところは、
やっぱり実際のサンプルを見てみると面白いところ。

カタログの写真だけではなく、
実物を手に取って、ほかの素材と並べてみる。

そうすると、
「この素材を使ったらどんな空間になるだろう」と
少しずつイメージが具体的になっていきます。

マテリアルを選ぶときには、色や質感だけでなく、
実際に空間に置いたときのことを想像することも大切です。



そして、名前にも惹かれる

この素材でもうひとつ印象に残ったのが、
「ローズティ」という名前。
もちろん、最初に目に入るのは色や柄。

けれど、この名前を知ってさらに魅力的に感じました。

グレーとベージュが混ざったような色味の印象に、
なんだかうっすらピンク色が浮かぶ。
落ち着きがありながらも華やかで品のある、
そんな女性らしい素材に見えてきます。

以前、フィリップ・スタルクの照明について書いたときも、
「Rosy Angelis」という名前に惹かれたことを書きました。

ものの名前って、
不思議とそのもののイメージを広げてくれることがあります。

色や質感だけでなく、
名前から連想するものまで含めて眺めてみる。

そんな視点でマテリアルを選ぶのも、
インテリアの面白さのひとつかもしれません。



マテリアル選びを、少し自由に

インテリアのマテリアル選定というと、
「色を決める」「素材を決める」という
少し実務的な作業に感じるかもしれません。

色や機能、価格帯を検討することはもちろんですが、

光が当たったらどう見えるだろう。
朝と夜ではどう違うだろう。
この素材には、どんな名前がついているんだろう。

そんなところまで見ていくと、
選ぶ時間そのものが少し楽しくなります。

一つひとつの素材を選びながら、
それらが組み合わさったときの景色を想像する。

私は、そんなふうにして
ひとつの空間をつくっていくことが好きです。

「なんとなく好き」という感覚や、
光の中で見たときの印象、名前から感じるイメージ。

そういうものも含めて選んでいくと、
マテリアル選びが少し楽しくなる気がします。

これから住まいなどの空間をつくるとき、
そんな小さなところにも目を向けながら
マテリアルを選んでみてください。